人生楽しいことばかり

に、したい人のつぶやき

URA!URA!Booost@紀伊国屋サザンシアター

劇団プレステージの舞台をやっと生で見られました。DVDで「Have a good time?」は見ていたけれど、生で見るのは初めてだったのでとにかくまず見られたことに感動してしまった。チケット三回分おさえて、今日で二回目を見てきたところ。初回はとにかく人の流れを追うので精いっぱいだったけど、今日はなんとなく話の受け取り方が分かった気がしました。以下ネタバレのため注意。

 

 

 

今井さん演じるテツオは上司のミスを押し付けられて会社をクビになり、それがもとで婚約者のチエとも別れることになり、人生がどうでもよくなっていた。追い打ちをかけるように学生時代に応援団の同期で団長だったダイスケが亡くなり、いままで自分を力づけてくれていた彼の通夜でテツオはダイスケの声を聴く。

 

…という感じのストーリーで、話自体はテツオとダイスケ(幽霊ではなく、テツオの中にいるダイスケと自称している)の会話を軸に彼らの応援団時代を振り返っていく流れになってる。新入生として応援団に入って、先輩の理不尽なしごきを受けて、何度も辞めたいと思って、それでも辞めずに最上級生になって最後の応援をするところまで。正直言うと一回目は応援がテーマなのもわかるし話の流れも理解できるけど、この舞台のキモがなんだかよくわからなかった。でも二回目を見て、これはテツオが自分がどうしようもないくらいどん底にいる自分を奮い立たせる話であり(ダイスケの言にもあったように)、同時に観客がエールをもらう話なんだなと理解した。何度も繰り返される応援も少し首をひねってしまうような団訓も、これが劇団から観客へのエールなんだなと。ハグティのアンサーってこういうことなのか!と一人ガッテンしてしまった気持ち。見終わった後はとにかくめちゃくちゃな熱量をぶつけられてぼーっとしてしまうしなんなら頭が痛くなります(笑) 個人的にはマチソワは観覧する体力も演者側の体力(+喉)も大変そう……今日の土曜が初一日二回なんですよね。みなさん喉休めてくださいね。

 

そしてここからはまさきくんの話をするんですが、彼の役どころはテツオと同期の応援団員のひとり。サトシという名前なんですが、とにかく影が薄く、忘れられがちで、空気のようだといわれてしまうような立ち位置。そのサトシという名前も本編中に一体何回出たか……というくらい。そんなキャラなので舞台上にいる時間の割にはセリフもそう多くないんですが、その分彼の細かい演技がすごく見えてですね。入学したての頃のへっぴり腰の演技とか、こっそり人数を数える様子とか、おどおどびくびくしている様子がすごくいい。個人的に見せ場だと思っているのは、最上級生になった時のダイスケの団長を譲ってもいいという発言に言い返すところと、告別式のシーンで加藤さんのセリフを遮っちゃうところ。この二つは最初からのサトシのキャラクターがあって初めて活かされる場面なのでサトシというキャラクターの見どころだと思ってます。特にダイスケに言い返すところは、その手前のシーンで小さく手に力を入れてるように見えるんですよ。みんながワイワイしてるところも少し離れて見てたりして。考えれば考えるほど、サトシはなんで応援団に入ったんだ?って疑問が膨らむわけなんだけども(笑)

 

あと演舞……演舞ほんと最高にかっこいいです。まさきくんの演舞ばっかり見てるのでまさきくんの演舞のことしか書けませんが、本当にかっこいい。キレがいい!と言いたいけど隣がゆじろさんでゆじろさんもキレキレだから目が足りないんですよ。あと合いの手のやつは絶対健太さんにも目がいっちゃうし、なんなら株ちゃんが団旗を客席に触れないぎりぎりで振ってるのもすげーって目が奪われる。あれ最前のひと実際どのくらい近いんですかね?教えて最前席のひと。

最後、今井さんが団長役やる時の名乗り(?)も泣けるし、その今井さんに学ラン渡しに来るたぶん現団長のそーまくんが何を言っているのかわからないってのも泣けるし、エールを送ってるとは袴姿の健太さんがゆっくり降りてくるのも泣ける。初回は色々舞台の上で起こってることを追いかけるのに必死で、二回目すとんと落ちた瞬間に色々泣けてきてしまった。今思えばそりゃ泣かされるよこんな話って感じなんですよね……。

 

とりあえず思いつくことをつらつらと書いてみたけど、あと一回チケット残ってるので今はそれが楽しみで仕方ないです。四日目ですでに初日と演出変わってるところいくつかあったので(チエちゃんに投げ飛ばされる前に抱き合ってるところとか、王様の命令は撤回!のところとか)、最後までにどれだけ変わるのか今から楽しみ。残念ながら私が持っているのは最終日のチケットではないけれど、ぜひ円盤が出てくれるといいなと思いつつ、これからもエールの交換を続けたいなと思うのでした。